癌と言われてからの生き方
癌と、言われると、落ち込みますね。もし、ちょっと心が落ち着く時があれば、こちらをお読みください。
病気や治療について解説するページではなく、後悔のない時間の使い方についてご提案のページになります。
生きていたいと思うのは自然なこと
癌になって、まず思うのは「もっと生きていたい。」ではないでしょうか。
いつまでも生きていたい、家族や友人といつまでも一緒にいたい、と思うことは、とても自然なことです。
様々なことと別れることの不条理や悲しさは、募るほどにつらいことだと思います。
人生は時間とともに進む
ただ、人生には限りがあり、人生は時間とともに進んでいきます。
人生と時間は過去には戻りません。
人生に限りがあることを、どう受け止めるのかという課題があります。
その答えを求める前に、そんな今も人生の大切な時間です。
今しかできないことに答えがあるかもしれません
時間とともに進む人生なので、今しかできないことが、たくさんあります。
暗くなっている気分の時は仕方ないのですが、そうでなければ後悔のないように、今しかできないことをやっていきましょう。
そのなかで、限りある人生を受け止められる答えが見つかるかもしれません。
絵:足立区の西新井大師の境内は、地元の色々な人々が集まる場でもあります。
まずは、人生を振りかえってみる
人は1人では生きてはこれません。
本当は色々な人や色々な力のおかげで生活してきているのです。
でも、忘れているのです。
振り返ると、色々な思い出があると思います。
出会った人
子供の頃、祖父・祖母・母親・父親・両親の代わりになってくれた人・兄弟・ちょっとうるさい親戚・近所の人・お店の人たち。
学校の頃、クラスの友達、部活の友達や先生や用務員さん、習い事の先生たち。遠足の時のバスの運転手さん、駄菓子屋のおばちゃん。
仕事していた頃、先輩や同僚、変な事務員さん、部長・社長とかハゲている偉い人たち、たまに会える有名人、通勤で毎日会う駅員さんと知らない人。飲み屋の人たち。
専業主婦の頃、隣の家のやっぱり暇な専業主婦の方、スーパーのレジ打ちの人、八百屋のおじちゃん・おばちゃん、クリーニング屋の人。
出会った生き物・道具・物
人間以外では、餌の世話は欠かせない犬・猫・鳥・ねずみ・魚・たまごっち・アイボなどのペットたち。
物だったら、自転車や家具や家電や文房具や食器やなんやから。
外に出るに、自転車・車・電車・竹馬・飛行機・たまに船。
そして、空気、青空、雨、雷、雲、太陽、風、地面、山、海、花や葉っぱなど。
感謝できること
色々な思い出の中で、世話になったこと感謝できることがありませんでしたか?
可能であれば、ノートなどに、子供の頃、学生の頃にお世話になった人を
書いてみると具体的になると思います。
うまく思い出せなければ、アルバムなど見てみるのも良いと思います。
振り返ってみて、小さなことでも良かったなと思えることも集めてみてください。
感謝の気持ちが、生まれると、ちょっと心が安らぎませんか?
絵:今は誰も住んでいませんが、子どもの頃の思い出です
うまく行かなかったことも認めてみる
もし、勉強ができかった、資格が取れなかった、仕事で失敗した、友達がすくなかった、家族と良い関係を築けなかったなど、うまく行かなかったことも思い出すかもしれません。
もちろん、努力が足りなかったと反省するのも良いと思いますが、その時なりの生き方の選択ではありませんでしたか?
そして世の中、個人の努力だけでは、どうにもならないことはたくさんあります。
例えば、良き人との出会いがあったか、色々な人と出会える環境であったかとか。
環境でも、勉強しやすい環境だったか、近くに行きたい学校があったか、働きたい仕事があったかどうか、目標や動機を持てる状態だったか、お金があったかどうか、など色々な理由があったと思います。
なので、うまく行かなかった自分を「自分なりに行動して生きてきたんだ。」と認めても良いかもしれません。
自分の失敗を許せると人生は明るくなる
もし、自分の失敗を許せると、他の人のことも許せるようになってきます。
きっと優しい気持ちになれると思います。
そうすると、家族や友人や「世話かけたけど、ありがとう。」と思えることが増えて、人生は明るくなると思います。
やっておきたいことを思い浮かんだら
「家族に伝えておきたいことがある。」
「もう一度、行っておきたい場所がある。」
「あの友人に会いたい。」
「手紙を書いておきたい。」
「誰かのために、アルバムや書類を整理したい。」
と思うことが出てきたら、新しい目標ができました。
思い立った「今」行いましょう。
新しい目標ができたら、思い立った「今」行いましょう。
人生と時間は元に戻らないので、すぐに行動に移しましょう。
何から行えば良いのか、わからない場合や、おひとりでうまくできない場合は、私たち訪問看護もお手伝できます。
少しでも満足できる生き方を
そんなようなことで、新しい目標に向かっているうちに、自分の人生はそれなりに良かったな、人生をまっとうしたなと思える時が来るかもしれません。
もし、そう思えたら、人生に限りがあることに対しての受け止め方は違って見えてくるかもしれません。